![]() 忘れっぽくなるのは年齢のせいではなく、ヴァータドーシャがアンバランスになってしまっているからだ、と考えてみませんか。 体は、年齢を重ねるにつれて自然に乾燥しやすくなり、最終地点に向かいます。(アーユルヴェーダでは体を「滅びゆくもの」、「腐っていくもの」と捉えます。)人生の後半はヴァータの期間と呼ばれます。秋から冬にかけてはヴァータのバランスが崩れやすい、ヴァータの時期です。ヴァータドーシャはあなたの体質の一部で、風と空の要素と深い関わり合いがあります。 人は誰でもそれぞれ異なった体質を持って生まれます。3つのドーシャがそれぞれユニークに組み合わさったものが体質です。ドー シャは、ヴァータ(風と空)、ピッタ(火と水)、カファ(地と水)という具合に5つの元素から構成されています。私たちの中にあるこれらの要素は四六時中 増減しており、私たちは常に本来の体質に対して、バランスが取れている、もしくは崩れている、のどちらかの状態にあるのです。体はいつもバランスが取れた状態、調和が取れた状態に戻ろうと努力します。食事や日々の行いなど、私たちの一挙手一投足全てがそのバランスの取れた状態に近づける、もしくはその逆の影響をもたらすのです。
ヴァータドーシャが過剰になると短期の記憶喪失などという症状を引き起こします。これは、どの年齢の方にも起こりうることです。その他によくある症状としては、手足が冷える、エネルギーがあり余っていたかと思えば急に疲れてしまう、アイディアはたくさんあるのだけれでも、物事を最後までやり遂げる事が出来ない、目 の前の事に圧倒されてしまう、肌や髪が乾燥する、爪がもろい、喉が乾く、脱水症状が出る、関節が鳴る、関節や筋肉が固い、大地や天とのつながりを感じられ ない、ふわふわ浮いている感じがする、集中出来ない、不注意になる、注意が散る、便秘になる、決断出来ない、頭がくらくらする、落ち着きが無い、やたらと 口数が増える、不眠症、関節炎、秘密主義になる、自滅型になる、何かに依存する、といったものが挙げられます。 ヴァータの特性的にそれが崩れた時に引き起こすのが、乾燥、冷え、痙攣など動きの支障、体の組織の消耗です。こういった症状は当たり前だと思うかもしれま せんが、これらは私たちに本来備わっている自然な状態ではありません。既に人生の一部になってしまっているかもしれませんが、そのままである必要はないの です。風、空の要素のバランスが崩れている事が原因であり、治すことは可能なのです。 ヴァータドーシャを悪化させてしまう、過剰にしてしまう原因となることを以下に挙げます。
アー ユルヴェーダは、自分主導でできるシンプルで簡単な解決方法を提供します。生活スタイル、スピリチュアルな習慣、食生活、様々なハーブの活用などが含まれ ます。ひとりひとりに合わせて調合されたアーユルヴェーダ式のハーブはChoornaと呼ばれ、個人的なニーズに答えてくれるでしょう。このハーブのブレ ンドは電話や個人カウンセリングを通して作ることが出来ます。 大切な事は、(何かしらの専門家に受診する場合でも)最終的には「自分で自分をケアすること」、自己責任に行き着くんだという意識です。 例えばハーブを飲む、専門家に生活スタイルにおけるアドバイスをもらう。私たちは解決策を選ぶ事ができ、完全にコントロールすることができます。私たち自身が鍵を握っているのです。 ヴァータをバランスの取れた状態に導き、保つために、下記の事を推奨します。 食べ物へのアレルギー、アグニの強さ(アグニの投稿を参照)、季節、他のドーシャのバランス状態によって多少調節が必要となる可能性がある事を了承してください。 ☆生活スタイルについて: • リズムのある規則正しい生活を築き、保つ。たくさんの違う事をしようとしすぎない。 • 興味のあることをたくさん、表面だけかじるよりも、優先順位の高いものを決めて、深くじっくりと追求する。 • 温かい(熱すぎるものは避ける)シャワーやお風呂に入る。 • 急がない。移動、焦り、恐れをなるべく少なくする。 • ヨガのアーサナでは一つのポーズを長めにキープする。 • 温めたオイルを使ったマッサージを毎日の習慣にする。 • じっとしている、穏やかでいる、を心がけて実践する。 • 適度に運動する。やりすぎには注意する。 • 性行為に溺れない。 • 家や仕事場を綺麗に、整理整頓された状態に保つ。←心の状態を反映します。 体と心は、今生において私たちの魂に与えられた道具です。私たちが食べるもの、取入れるもの全てから成り立っています。私たちが食べ物をはじめ、取入れる ものを変えたとき、体も心も必ず答えてくれます。 ☆食べ物について: • 決まった時間に十分な量を食べる。 • 乳製品は少量を常温で、他の重性の食べ物とは一緒に摂らない。 • 温く調理された食事、スープ状の消化に良いものを多めに摂る。 • 冷たい、軽い、乾燥した食べ物(例えば冷たいサラダ、クラッカー、ポップコーン、ポテトチップスなど)は避ける。 ★積極的に食べたいもの: • フルーツ→バナナ、アボカド、チェリー、桃、ベリー類、プラム、パイナッ プル、マンゴー、パパイヤ、調理したりんご、梨。 • 調理した野菜。ビーツ、人参、カボチャ、アスパラガス、サツマイモ、適量 の豆、濃い緑色の葉野菜、ブロッコリー、カリフラワー、ズッキーニ、セロリ。 →新芽、キャベツ、生野菜(特にタマネギ)は避けた方が良いでしょ う。 • 豆類は、豆腐やひきわりの緑豆を摂ると良いでしょう。 • お肉を食べるのであれば牛肉以外にしましょう。 • オイルは良質な物を十分に摂りましょう。ギー(作り方は以前の投稿を参照)、ごま油、オリーブオイル、亜麻仁油、月見草油などが良いでしょう。 • 穀物はしっかり摂りましょう。バスマティ米、ブルグ麦、オーツ麦などが良いでしょう。 • スパイスは消化促進や体内の水分調整に役立ちます。カルダモン、ク ミン、コリアンダー、生姜、シナモン、岩塩、クローブ、バジル、フェ ンネル、パセリー、アサフェティダ(ヒン)、マスタードシード、少量 のウコン、黒胡椒を使いましょう。 • 沈静効果のあるハーブティーをホットで、もしくは常温で頂く。チャイやカモミール、生姜茶、ルイボスティー、ハニーブッシュティーなどがおすすめです。必要であれば自然な甘味を足して好みの味に仕上げましょ う。 • 種やナッツ類も少量であれば良いでしょう。アーモンドの皮は向いて食べると消化に負担がかからないでしょう。毎日小さじ一杯の黒ごまをよく噛んで頂きましょう。ヴァータを落ち着かせる、歯を白くする、骨を強くするなどの効果があります。 もしヴァータ過剰の症状を抱えているのであれば、バランスが取れた状態に向かうための一歩を踏み出してみましょう。「気持ちいいな」と思 う感覚を味わいましょう。自分がどこに向かっているのかに目を向けて、その方向に向かって進んで行きます。心身が健康な自然な状態、人生の美しさ、喜びを 感じることが出来る状態は、私たちが、一時的なスリルや欲求よりも、自分自身の感情に対して責任を取ることに重点をおくと決断し、実行した時にもたらされ ます。 似たものが似たものを引き寄せ、相反するものがバランスをもたらします。 魂としての私たちは、バランスとハーモニーを呼び戻すことができます。いつでも「つながっている」感覚を大事にしましょう!
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2 月 2019
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