![]() 「強さ」を思う時、たいていの人は上腕二頭筋や大腿四頭筋、僧帽筋のような大きな筋肉のことを頭に浮かべるでしょう。これら大きな筋肉は確かに大事ではありますが、たいていの場合、これらは主要な役割を果たす筋肉ではありません。あなたの力の源泉ではもっと微細ななにかが密かに作用しています。あなたの内側の奥深いところに宿るなにかです。まさにこれが骨盤底筋の力なのです。 骨盤底筋は、恥骨のすぐ上に位置する2枚の筋肉の帯です。骨盤の最も下部にあり、ハンモックのようになって内臓を適切な位置に収めています。胴体を支え、上半身と下半身をつなぐ筋肉でもあります。骨盤底筋は大きくもなく、目で見えるものでもありませんが、大いなる力がこの小さな筋肉から生まれているのです。 強い骨盤底筋とつながれば、lolasanaロラーサナ(ペンダントのポーズ)のようなアームバランスでも私たちのからだを持ち上げることができます。それだけではなく、骨盤底はクンダリーニエネルギーの源泉でもあります。クンダリーニは脊柱基底部に眠っていて、そこから上昇する変容のエネルギーです。このエネルギーが上のチャクラに流れ込むとき、あなたは高次の気づきを得ることができます。このエネルギーがあなたの意識と永遠の魂としてのあなたを結びつけ、単なる身体効果を遥かにしのぐ力を育むのです。 骨盤底は、微細な、けれどパワフルな力強さでからだの強さを現実のものとして表現します。恥骨のすぐ上の内側に意識を向けることで骨盤底筋を発動させてください。感じることはできないかもしれません。あるいは、軽いけれど力強い、なにかを引き上げるような感覚が背骨沿いに生まれるかもしれません。練習を繰り返せば、日々の営みすべてにおいても骨盤底の力を使えるようになるでしょう。そうすれば、アーサナで肩を酷使したり、ソファーを動かすときに腰に負担をかけたりせずにすむようになります。 ロラーサナ(やロラーサナに向かう途中段階)は、このとても大切な筋肉の帯との結びつきを実践できる、たいへん素晴らしいポーズです。骨盤底を使って、そして骨盤底を使わずに、ロラーサナを挑戦してみてください。その違いにきっと驚くことでしょう。 アーサナアウトラインHale Pule(ハレ プレ)では、アーサナのポーズを3つの要素:エッセンス、アンカー、ストレングスに分けて考えます。最初から順番に、ポーズの意図、礎部分、力を発揮する筋肉、という意味で、それぞれを記憶するのにとても効果的なツールです。正しいアライメントによって最適なエネルギーの流れをサポートし、末長く、持続可能なプラクティスの環境を作ってくれます。 エッセンス:アームバランス アンカー:両手 ストレングス:一番は骨盤底、次に両腕と腹部 土台から作るロラーサナ怖気付くことなく、このポーズによってひらめきを得るのだ、と決意してください。骨盤底の宇宙の力にアクセスしたあなたは思っている以上に力強い存在です。呼吸を使ってください。そしてその偉大さにただ驚いてください。 ![]() 1. 両膝をつき、両手をリラックスさせます。両膝を揃え、右足首を左足首の上にクロスさせます。 ![]() 2.踵にお尻をおろし、両手は腿の真ん中の横、マットの上に置きます。顔は正面、目線は軽く上。 ![]() 3.意識を内側、恥骨の真上の部分に向け、骨盤底を発動させます。呼吸して、両手と足の甲で床を押し、リフトアップして腿を胸に引き上げ、お尻を踵から離します。お尻を後ろに引くとすべてが腕の作用になるので、お尻を引かないように注意してください。 ![]() 4.準備ができたら片足を床から離します。そこでホールドするか、ここで心地よければ、反対の足も一緒に上げます。あなたがどの段階でホールドしていても、 両つま先はムーラバンダ(会陰のあたり)の方に向けてポイントで伸ばします。呼吸してポーズから出て、足首を反対にクロスします。反対側をする前にbalasanaバラーサナ、チャイルドポーズでお休みしても構いません。 軽減法
よくあるトラブルスポット![]() 頭がさがる。エネルギーは必ず意識を向ける方向に流れます。目線を上げて頭を起こします。 ![]() 両手が膝の横。こうすると全体重が肩と腕にかかります。骨盤底でリフトアップするために、両手を腿の真ん中、膝と脚の付け根のちょうど間のマットの上に手をついてください。 ![]() 肘の過伸展。アーサナでも日々の営みでも、自分の関節に思いやりを持ってください。過伸展の傾向がある人は、リフトアップする前に両肘を真っ直ぐに整えてください。
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12 月 2019
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