![]() ヨガの古典書の中で最も大切に読み継がれているパタンジャリのヨガ・スートラには、ヨガのプラクティスに関する196のスートラ(叡智をつむぐ糸)が書かれています。196節のうち、ヨガのアーサナ(多くの人がヨガと言われて連想するであろう肉体を使ってとるポーズ)について書かれているのは実はたった4節だけだということを、知っていましたか? ヨガアーサナは、肉体的なエクササイズの域をはるかに超えたプラクティスです。(関連記事)もちろんアーサナを通して体を動かすことで肉体が力強く、柔軟性が増しますが、それが主なゴールではありません。アーサナを含むヨガのプラクティスは、マインド、肉体、精神の統合によるスピリチュアルなつながりを実現するためのシステムです。日常的に瞑想することで、外部の世界とのどんなつながりも越えて真のあなた自身とつながることができるようになり、スピリチュアルな統合が可能になります。 肉体に痛みがあったり、硬かったり、不調があったりすると、長時間座っての瞑想は難しいかもしれません。アーサナのプラクティス、中でも股関節をひらくバタフライなどのポーズは、柔軟性やしなやかさアップに効果的です。すぐに瞑想で座っているのが楽になり、快適になっていくでしょう。 バタフライのポーズは、1〜5分間キープするので瞑想に入る準備にも適しています。このポーズで静止していると、呼吸に意識が向かいます。マインドが「見え」てくるでしょう。ポーズを緩めたい、もっと深めたい、などといった欲求に気づき、そういった欲求から焦点をそらし、動かずに「現在(いま)」に集中することを選択することができるでしょう。バタフライを通じて静かで穏やかな一人の時間を楽しむことができるでしょう。長く瞑想するために、そしてヨガの本当の意味を発見するために育む必要があるものです。 アーサナ アウトラインHale Pule(ハレ プレ)では、アーサナのポーズを3つの要素:エッセンス、アンカー、ストレングスに分けて考えます。ポーズの意図、礎部分、力を発揮する筋肉を記憶するのにとても効果的なツールです。正しいアライメントにより最適なエネルギーの流れをサポートし、末長く、サステイナブルにプラクティスを続けられる環境を作ってくれます。 土台から作り上げるバタフライこのポーズは主に股関節、腰回りの靭帯に働きかけます。自分の体重の重みを使ってじっくり開いていきます。バタフライのポーズでは、バウンスさせたり膝を押して開こうとしないようにしましょう。自分にとってちょうど良い位置を見つけたら、重力に委ねましょう。 ![]() 1. 足を2/3程伸ばして長めのダイヤモンドの形を作ります。両足のかかとと指関節をくっつけます。このポーズをとっている間中、足裏同士は合わせておきます。膝と太ももは開きますが、リラックスした状態です。膝を床につけることが目標ではありません。あなたの体の状態に合わせてじっくり、やさしく股関節を開き、それにともなって膝の位置が下がっていきます。手のひらを下に向けて体側に置き、背骨は上から下まで長く伸ばします。 ![]() 2. 背骨が長く伸びた状態のまま、腹部、骨盤、胴を前に倒します。手を心地よい位置までゆっくり前に歩かせます。 ![]() 3. もしお腹、骨盤が最低でも45度以上前傾しない場合は、背骨は伸びた状態をキープします。もしそれ以上倒れる場合は、腹部と骨盤をさらに前に向かわせながら背骨全体が均等に優しいカーブが描くように丸めます。必要に応じて手をさらに前に歩かせます。1〜5分間キープします。 ![]() モディフィケーション: もし太ももや骨盤が硬い場合、ステップ1で背骨を長くして座ることができないかもしれません。その場合は、手を背面に置き、背骨を長く伸ばせるところまで後傾します。位置を決めたら呼吸をしながら腹部と胴体を垂直に立たせるように意識します。 よくある間違い![]() 骨盤を前傾させずに背中を丸める。 骨盤を前傾させることで、骨盤やお尻回りの(筋肉よりも)靭帯にフォーカスできます。 ![]() 足が鼠蹊部に近すぎる。 バタフライのポーズの足の形は長めのダイアモンドの形です。かかとを上半身に近づけるバッダコナアーサナとは異なりますので注意しましょう。 ![]() 左右の足の母子球が離れている。このポーズはパッシブの(受動的な)ポーズですが、母子球同士がくっついていることを確認しましょう。いつのまにか離れてしまいやすいので気をつけましょう。 ![]() 手が体に触れている。バタフライのポーズでは、体を押したり、強引に動かしたりすることを避けるために手は床に置きます。手を床におくことはグラウンディングに効果的で、サットヴァなヨガ、バランスと調和のとれたプラクティスをサポートします。 ![]() 上背部が過度に曲がっている。背骨は均等に丸めます。もし上の方のカーブが急になっている場合は、ポーズを少し緩めて、骨盤から前傾させるようにしましょう。
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12 月 2019
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