![]() アーユルヴェーダは私たちに自身のヒーラーになる機会を与えてくれます。この役割へ踏み込むことは長い旅路です。私たちの心と体の独特な機能を学ぶというコミットメントが要求されます。 ドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カファ)は、アーユルヴェーダの提案する、なぜそのように感じ、行動し、見ているのかを内側に入って理解するための基本的なツールです。ドーシャはあなたの心と体を理解する上でとても重要ですが、よく単純化されすぎたり、誤解されたりしています。 ドーシャクイズの先に 初めてアーユルヴェーダを経験するときには、大概の場合ドーシャクイズを受けることが多いでしょう。その結果には通常、あなたのドーシャが避けた方がよい食べ物や行動(もしくは買う物)のリストが付いています。でも、そういった白と黒に分けたリストを基にして生活することは、アーユルヴェーダが教えているのとは全く正反対のことです。 この古代から続く科学がシェアしてくれている教えの一番パワフルなことは、いかに自身を自然のリズムに沿わせていくかということです。自然は1日ごと季節ごとに変動し、私たちの体もそれに合わせて流れています。バランスを取ろうとして、リストによって食べるものを狭めてしまうことや外側の療法だけに頼ることは、奪われる感覚を引き起こし、その反動として大きくバランスを崩すことになるかもしれません。 あなたの気質、つまりそれぞれのドーシャの量によって作られているあなた自身は、指紋と同じように一人ひとり違うのです。ドーシャがあなたの内側でどのように作用するかを理解することは、人生を通して原因と結果を探求する旅路となります。ドーシャクイズはヴィヴェカviveka(識別)とともに使う場合には役に立ちますが、あなたが注意を払っていれば1日ごとにドーシャが変化することに気がつくでしょう。季節や年齢とともに変化していきます。バランスのとれた状態を理解することは、大いなる力と洞察力を与えてくれる日々のプラクティス(実践や練習)なのです。 では、ドーシャとは何か? アーユルヴェーダの視点から見ると、私たちを含むすべてのものは、「地、水、火、風、空」の5つの要素の異なる組み合わせでできています。3つのドーシャである、ヴァータ、ピッタ、カファは、それぞれ2つのドーシャを持ち、心と体のさまざまな機能を表しています。 あなたは、すべての3つのドーシャがあなたの中に存在すると学んで驚くかもしれません。それらは生きていくために必要なものなのです。しかし、それらは一人ひとり違った量で現れてきます。ほとんどの人が、2つの優勢なドーシャを持っています。いくらかの人は1つの優勢なドーシャを持ち、またそれよりさらに少ないいくらかの人はすべての3つのドーシャが同じ量ずつ現れます。 それぞれのドーシャの役割と質を見て、あなたの心と体の中でどのように機能しているか考えてみてください。
プラクリティとヴィクリティ ![]() ドーシャがあなたの人生にどのように作用しているかを理解するためには、プラクリティ(あなたの生まれながらのドーシャのバランス)とヴィクリティ(あなたの現在の不調和)の違いを理解する必要があります。 あなたのプラクリティは、あなた独自の心と体のエネルギーバランスであり、受胎のときに決まります。あなたの骨格から、どんな健康問題に向かいやすい体質かということまで、すべてを決定します。プラクリティには症状や不調和の兆候は何もなく、あなた独自の完璧なバランスの状態です。ヴィクリティは、それ以降に何が起きてプラクルティからどれだけ遠ざかったのかというかことを意味しています。 ヴィクリティがプラクリティに近いときには、ほとんど、もしくはまったく症状が起きません。しかし、ヴィクルティがオリジナルの状態から離れてしまったときには、たとえ少しであっても症状や病気、疾病が起こっています。 自分の性質を調べるとき、ドーシャクイズかアーユルヴェーダコンサルテーションを通じてのいずれの場合でも、現在人生の中でどんな経験をしているか、時間の経過とともにどうなってきたかを見ることが重要です。そうすることで、あなたの生まれ持った性質と現在の不調和のより正確な状態がわかるのです。 ドーシャ:調和と不調和 ドーシャの意味は、狂わせるものです。このことからも、なぜドーシャの傾向を理解することが重要であるのかがわかります。 ドーシャが過剰になったときには、そのドーシャの質を反映した症状や病気が引き起こされます。不調和は3つのどのドーシャでも起こります。しかし、あなたの性質の中心であるドーシャに不調和が起こりやすいと言えます。例えば、あなたのプラクリティが、カファが優勢ならば、重たい食事をたくさん食べることや椅子に座ってばかりの生活によってバランスを崩し、カファに関係した健康問題を抱えやすくなります。例えば、体重増加、憂うつ、糖尿病など。 バランスを取り戻す鍵になるのは、アーユルヴェーダの本質である「類は友を呼び、反対のものがバランスをもたらす」です。これは、過剰なピッタによる熱の兆候があれば、冷やすことや鎮静の療法がバランスをもたらします。あなたが落ち着きのなさなどのヴァータの不調和を経験した場合には、グラウンディングする食べ物や栄養価の高いものを食べましょう。もしカファの停滞の兆候を感じたら、あなたの食事や生活習慣を軽くすることで、すぐに改善できます。 一旦、各ドーシャの傾向を理解し、どちらにバランスを崩しやすいか感覚をつかんだら、療法を見つけるのは簡単になります。 下に、ごく簡単な各ドーシャがバランスの取れているときとバランスを崩したときの質の表を示します。(アーユルヴェーダ・ヘルスカウンセラーとヘルスアドバイザーのオンラインコースで、もっとドーシャについて学ぶことができます)下の表を読み、過去と現在において、あなたにどのような傾向があるか考えてください。
シンプルなバランスを取る方法 ![]() 癒しのための鍵は、ドーシャがどうであろうと、あなたを調和のとれたサットヴァsattvaの方向へと向かわせることです。シンプルに食べることやスピードを緩めること、そして人生の豊かさを経験することによって、育てていきます。 サットヴァのレンズを通すと、あなた自身の経験を通じてドーシャを理解することができるようになります。人生のすべての領域においてバランスを求めるとき、不調和があるとすぐにわかります。このフレームワークをとっていれば、あなたの心と体に何が起きているかを知るためにドーシャクイズをする必要はなくなります。今日は何が調和をもたらしてくれますか?と耳を傾けて聞くのです。そうすれば、柔らかく確かな声で答えを聞くことができるでしょう(決して要求したり大声ではありません)。 サットヴァの光の中では、あなたはよりはっきりとあなたの調和と不調和の真実を見ることができます。いかにあなたのした選択が、あなたの気分を良くしているか、悪くしているかがわかるでしょう。そしてあなたは自分の気分を悪くすることをやめる力があります。癒しとは、このようにシンプルなものです。 アーユルヴェーダを始めましょう ![]() もしあなたがアーユルヴェーダについて知らなければ、あなたが不調和を理解することを助け、それを段階的に正していけるような信頼できるプラクティショナーとともに取り組みましょう。そうして取り組んでいけば、病気や疾病が起こるだいぶ前の不調和が起こりかけているときにあなたの心や体が出す合図を聞き取れるようになります。これがアーユルヴェーダが可能にする本当の自由なのです。 体と心と精神が心地よく感じるという自然のままの姿です。これを信じ、あなたの体と心の繊細さに耳を傾け、真の健康をあなたの前で明らかにしましょう。
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12 月 2019
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